『岸辺露伴は動かない 懺悔室』レビュー【ネタバレあり/なし選べる】

MENU

『岸辺露伴は動かない 懺悔室』レビュー【ネタバレあり/なし選べる】

最終更新日:2025.06.30

レビュー・レポート

※当記事には、広告が掲載されている場合があります。

2025年5月23日(金)に公開された『岸辺露伴は動かない 懺悔室』を観てきました!
感想はネタバレなし・ありが選べるので、お好きな方をお読みください。

ネタバレなし

『岸辺露伴は動かない』はNHKで放送されたドラマシリーズ。漫画『ジョジョの奇妙な冒険』でお馴染みの岸辺露伴が様々な怪異に巻き込まれていく物語です。
原作は荒木飛呂彦先生の描かれた短編集で、今作はその中の1つ『懺悔室』を実写化した映画となっております。

舞台はイタリアのヴェネツィア。現地の教会を取材していた岸辺露伴が、懺悔室で奇妙な告解を聞かされた事をきっかけに、不思議な事件に巻き込まれていくという流れです。

岸辺露伴というキャラクター、あるいは本作の雰囲気が好きな人なら十分楽しめる内容だと思います。
ジョジョが好きで『動かない』の原作を持っている私としても、ニヤリとできる場面がかなりあって楽しめました。原作へのリスペクトも伝わってきます。

まず何と言っても主演の高橋一生さんの演技が素晴らしいですね。
これはドラマの頃からそうですが、原作/アニメの岸辺露伴をそのまんま演じている風ではなく、あくまで『岸辺露伴が現実にいたらこうなりそうだよね』という自然な演技を魅せてくれます。
冒頭でちょっとしたジョジョ立ちを披露する場面があるのですが、そこも違和感なくすんなり受け入れられました。
さりげなくジョジョ特有の癖を混ぜ込むのが本当に上手い。これは高橋一生さんに限らず他の役者さんもそうです。
『〜じゃあない』、『魂の決着を〜』といったいかにもな荒木節を、時に静かに、時に激しく、場面の空気感に合わせて見事に表現してくれていました。

というかイタリア語の日本語訳字幕でも『〜〜ッッ』みたいな書き方をされていて、どこまでこだわっているんだと思わず笑いそうになっちゃいました。

俳優さん方の演技力、製作陣のジョジョ愛は相変わらずです。
つまるところ
「あ…ありのまま今起こった事を話すぜ! おれは実写映画を観ていたと思ったら、いつの間にか『ジョジョの奇妙な冒険』を観ていた」という感じです笑

しかしながら山場に若干の物足りなさがあったかなあ……とも思います。(話を短く纏める事を前提とした)短編の1話を、約2時間の尺に引き伸ばしている訳ですから、仕方ない事ではあるのかもしれませんが。

と言っても話の膨らませ方は面白いと感じました。テーマの着眼点がジョジョっぽくて、原作にもあったかな?と思うくらいの絶妙な奇妙さです。

詳しくは『ネタバレあり』で語りますね。

ネタバレあり

ここからは、ネタバレが含まれます。

\ ネタバレが気になる人はこちら! /

まとめ

今作は岸辺露伴、もしくはジョジョが好きな方なら問題なく楽しめる作品となっております。
荒木飛呂彦先生特有の表現を邦画の枠に無理なく落とし込んでおり、俳優さん方の演技や解像度の高い言い回しによって実写ならではの荒木ワールドを堪能できます。
次回作があるなら是非ともまた劇場に足を運びたいですねー!

\ この記事を書いた人 /

南海斗

南海斗【ライター】

漫画/アニメ/映画/小説/色々楽しんでいるオタクです。趣味で小説を書いています。

このスタッフの記事一覧へ

関連記事