『デッドプール&ウルヴァリン』最速公開!フィギュア買取ネットスタッフが公開初日に見てきました
最終更新日:2024.09.03
レビュー・レポート
※当記事には、広告が掲載されている場合があります。
フィギュア買取ネットコラム担当のタカハラシューサクです!
多くのMCUファンが待ち侘びていたあの二人が遂にやってきた……!
2024年7月24日(水)に『デッドプール&ウルヴァリン』が、異例の世界最速公開!
MCUファンのタカハラはいてもたってもいられず、公開初日に劇場で観賞してきました。
以下、個人的なレビューと合わせて『デッドプール&ウルヴァリン』の魅力を余すことなく解説していきます。
ネタバレなし感想
暴力・下ネタなんでもありの規格外ヒーロー、デッドプールは今回も大暴れ!冒頭からメタなギャグをこれでもかと放り込み、ドラマ『ロキ』に登場したTVA(時間変異取締局)と血みどろのアクションを繰り広げます。「全年齢対象のMCU入りしたら丸くなっちゃうのでは?」という疑問は杞憂でした。しっかりR指定作品です。
ディズニー傘下に入ってからの『ザ・シンプソンズ』でもマーベルとコラボした「ロキとバートたちの大乱闘」という短編があり、なかなかのパロディ具合だったので、デッドプールが超えてくれるか心配でしたが、それも杞憂でした。これまでに『デッドプール』シリーズを製作してきた20世紀FOXはもちろん、MCUを製作しているディズニーやあんな映画からこんな映画まで(なぜかワーナーの『マッドマックス 怒りのデス・ロード』と『フュリオサ』まで……)いじりにいじり倒す痛快さ。でもそこには確かに愛がありました。(詳細はネタバレ感想で!)
もちろんウルヴァリンも負けてはいません。過去作でもウルヴァリンを演じてきたヒュー・ジャックマンがカムバック。『X-MEN』シリーズや『LOGAN/ローガン』などのスピンオフ作品ではシリアスなキャラクターでしたが、今回はライアン・レイノルズ演じるデッドプールと軽妙に罵り合い、派手に殺し合いと、最高にハジけたところを見せてくれます。
パンフレットでのインタビューによると今回の企画はヒュー・ジャックマンからの熱烈なオファーがあって実現したとのこと。じゃなきゃここまで出来ないよなという、本気の遊び方を見せてもらいました。55歳とは思えない筋骨隆々の肉体美も素晴らしい!デッドプールを含め、作中でもウルヴァリンに見惚れるキャラクターが続出していました。
こうもアクの強い二人がぶつかるとお話なんかそっちのけになってしまいそうですが、そこはさすが『フリー・ガイ』のショーン・レヴィ監督。おふざけ一辺倒ではなく、デッドプールとウルヴァリンというキャラクターの本質や大切にしているものを余すことなく拾い、「再起」の物語を作り上げました。どちらかがおろそかになることはなく、二人のキャラクターは全く同じ分量・熱量で描かれています。本作は『デッドプール3』ではなく、まごうことなき『デッドプール&ウルヴァリン』でした……!愛に溢れたラストは感涙必至です。
もちろん残酷な描写や下ネタが苦手な方にはオススメできませんが(想像以上に凄かったです。ジェームズ・ガン版『ザ・スーサイド・スクワッド』や2021年版『モータルコンバット』くらい……)平気な方なら必見!もしあなたが長年のアメコミ映画ファンなら、琴線に触れること間違いなしです。もちろんここから見始めるという方にもある程度の解説はしてくれるのでご心配なく!
ネタバレあり感想
ここからはネタバレありの感想となります。くれぐれも鑑賞前に開くことのないよう、ご注意ください……!
\ ネタバレが気になる人はこちら! /
「俺ちゃん」の帰還
いつものMARVELファンファーレに重なるデップーの鼻歌。「『LOGAN/ローガン』の思い出を汚さずにいられるかな?」「いや無理だね」の台詞と共にシリーズ恒例のオープニングクレジットアクションがスタート。*NSYNCの”Bye Bye Bye”をバックに、白骨化したウルヴァリンのアダマンチウム全身骨格を使ったスーパー・ゴアな大立ち回りが始まります。血が舞い、腕が舞い、股間が潰れ、頭が吹っ飛び……。まさに「俺ちゃん」のカムバックだと言わんばかりの暴力シークエンスで『デッドプール&ウルヴァリン』は幕を開けます。
デッドプールがMCUに加入して初の作品ということで、今回もメタネタの洪水であろうと予想はしていましたが、想像をはるかに上回る物量でした。FOXからの離脱を名残惜しんだかと思えば、MCUの華やかな世界(とソーに死を看取られるほどの関係になる未来の映像)に魅入られ「あばよFOX!」とカメラを鷲掴みにし、ツバを吐き、中指を立てるデップー。
正直まだエンドゲームほどの盛り上がりは見せていない(個人的にはシャン・チーやエターナルズの続編も心待ちにしています)フェーズ4のマルチバース展開まで「失敗続きだ」といじりつつ、全然関係ないワーナーのマッドマックスサーガにも言及する自由度の高さには参りました。
そして何と言っても「え!あなたが!?」というまさかのヒーロー・キャスティングのサプライズには空いた口が塞がらない状態に。デッドプールが様々なユニバースのウルヴァリンを探すシーンでは、2013年からDCでスーパーマンを演じているヘンリー・カヴィルが「カルヴァリン」として登場。会場も爆笑に包まれていました。また、てっきりヒドラキャップの話がここから始まるのかと思ったら、同じクリエヴァでもなんと2005年版『ファンタスティック・フォー 』のヒューマン・トーチ……。完全に騙されました(吹替版では声優さんが違うので早めに気づけたとか)。パイロ、トード、セイバートゥース、アザゼル、レディ・デスストライクなど過去のX-MEN映画に登場したキャラクターも勢揃いで、さすがお祭り映画だなーと思っていたんですが、後半にはさらに驚愕のサプライズが待ち受けていました。
とんでもないサプライズ
なんと2005年版『エレクトラ』のジェニファー・ガーナー、1998年から制作された『ブレイド』シリーズのウェズリー・スナイプス、そしてそして2015年に企画が立ち上がったものの白紙に戻されてしまった幻の『ガンビット』のチャニング・テイタムが登場。思わず映画の音響に紛れて「え〜〜〜!!?」と声を出してしまいました。観客があんぐり口を開けているところにダフネ・キーン演じるローラ(X-23)が登場し『LOGAN/ローガン』に思いを馳せさせる、という流れは感情の動線の引き方が恐ろしく上手いと感じました。後述しますが彼らをただ「ネタ」として消費する作品ではないんですよね……。
その後のアクションシーンでも4名は派手に活躍。特にウェズリー・スナイプスの『ブレイド』はとても好きな作品なので、どことなくカンフースピリットを感じさせるキレッキレの動きやブーメラン手裏剣(?)を使ったキメキメのショットには大満足!マハーシャラ・アリ版も楽しみにしていたのですが「ブレイドは過去にも未来にも俺だけだ」という何ともメタい台詞があったように、もう望み薄なんでしょうか……。
さらにクライマックスでは虚無空間からデッドプール軍団が登場。心なしか『スパイダーバース』っぽい劇伴が流れていた気が……。レディ・デッドプール(演じるのはライアン・レイノルズの妻でもあるブレイク・ライブリー)をはじめ、しゃれこうべだけのヘッドプールやキッドプール、良いやつ版とでも言うべき顔丸出しのナイスプールやドッグプールまで。壮観だなーと思ったのも束の間に殺し合いが始まってしまうのも、どの世界にもピーター(マーベルで”ピーター”といえば……?)がいてほっこり仲直りというオチも、とてもデッドプールらしい展開でした。
「再起」の物語
以上のようにどうしてもサプライズな部分の喜びに包まれて忘れてしまいそうになるんですが、『デッドプール&ウルヴァリン』は「再起」の物語としても心に響く、上質なストーリー展開が素晴らしかったです。
本作では『デッドプール2』の後、ウェイドは歴史を改変してまで命を救ったヴァネッサと破局し、生きる意味を見失っていたことが明かされます。同じくウルヴァリン(『LOGAN/ローガン』とは別のユニバース)も自身の失態により、多くのミュータントの子どもたちを死なせてしまったことにさいなまれています。半ば自暴自棄になっている二人ですが、罵り合い、不死身の身体を傷つけ合う中でお互いの境遇を知り、共通点を見出し、互いにケアすることで活路を見出していきます。ウェイドにはヴァネッサ、コロッサス、ピーター、ブラインド・アルがいる。ローガンには救えなかった子どもたちがいるけど、別のユニバースには逆に救われたローラがいる。自分の守りたいもの、戦う理由を見つけた二人に怖いものなどありません。「必ず死ぬ」と言われた危機にもひょうひょうと立ち向かい、「マドンナがかかれば最強だろ!」と堂々たる帰還を見せてくれました。ウルヴァリンがマスクを被るシーン、アツかったなー……。
またこの「再起」の物語はかつて作られた/作られなかったマーベル映画たちにも捧げられています。今でこそMCUはエンタメのメインストリームですが、MCUが確立するまでのマーベル映画には興行的に振るわず、失敗作扱いされた作品もたくさんありました。前述の『ガンビット』のように企画されたものの制作に至らなかった作品も、表に出てないだけで実はたくさんあるのかもしれません。そういった作品群が忘れられていくなか、20世紀FOXはディズニーに買収され、マーベル・スタジオもディズニー傘下に。エンドゲーム後の世界をさらに拡張していくべく、マルチバース展開を進め、TVAが神聖時間軸以外のタイムラインを剪定していくように、かつて登場したヒーローたちのリキャストや物語の仕切り直しも行われました。このまま「なかったこと」にされていいのか?「そんなわけがない!!!」と全力で否定してくれるのが『デッドプール&ウルヴァリン』でした。マーベル映画黎明期を支えたヒーローたちの劇中での活躍はもちろんのこと、エンドクレジットでは『X-MEN』シリーズを皮切りに、20世紀FOXで制作されてきた過去作のフッテージやメイキング映像が流れ、その功績を讃えます。リアルタイム世代ではないのですが、折に触れて『X-MEN』シリーズや『ブレイド』『エレクトラ』『パニッシャー』なども観賞してきたタカハラは、胸が熱くなりました。ちゃっかりベン・アフレックの『デアデビル』も流れていましたね。
ネタバレ感想まとめ
『デッドプール&ウルヴァリン』は全てを失った者が、「なかったことにされた」者たちが、横暴な権威に一泡吹かせる上質な「再起」の物語でした。R指定な下ネタや血みどろアクションも健在で、往年のアメコミファンからMCUビギナーまで楽しめるエンターテイメント作品にもなっています。
何度でも劇場で目撃してください!
まとめ
『デッドプール&ウルヴァリン』はMCUや20世紀FOXのマーベル映画を追ってきた人もそうでない人も、確実に楽しめる最高の映画になっていました。
今すぐ劇場へ急げ!
デッドプールとウルヴァリンはフィギュアも大人気!
MARVEL屈指の人気キャラ、デッドプールとウルヴァリンはフィギュアも大人気◎
特にHot Toys(ホットトイズ)やSideshaw(サイドショウ)といったアメトイメーカーのハイエンドフィギュアや、S.H.Figuarts、MAFEXといった国内の人気アクションフィギュアは、中古でも高値で取引されています。
もちろんアイアンマンやキャプテン・アメリカといったほかのMCUキャラや、バットマン、ジョーカーなど、DCのキャラクターも買取強化中!
売却を考えているアメトイフィギュアは、ぜひフィギュア買取ネットへお送りください!
【追伸】タカハラの映画鑑賞記録
ここからはおまけとして、鑑賞当日の様子をお届けします。
『デッドプール&ウルヴァリン』を鑑賞した映画館は東京、立川にある「シネマシティ」。
今回の上映形式は「極爆上映」。大音量ながら緻密な調整が施された「極上」の「爆音」を楽しめる、人気の上映方式です。
エントランスには『怪獣8号』の等身大パネルが!近日中に全話オールナイト上映があるようです。
立川は多くのアニメや映画で舞台となっている街で、シネマシティもアニメーション作品の上映ラインナップは手厚くなっています。
隣には『フュリオサ』の巨大パネルも。シネマシティの最大スクリーンである a studioには『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に登場するドゥーフワゴンをモチーフとするド派手なスピーカーシステムが設置されており、マッドマックスファンの聖地としても有名です。
2階グッズ売り場。デップーはさすがの人気っぷりでグッズもたくさんありますね。
ウルヴァリンのMAFEXまで!シネマシティは通常のシネコンとは少し違うグッズが用意されていることも多いです。グッズ売り場がアメトイで有名な「豆魚雷」さんのポップアップショップになっていたこともあります。
グッズ売り場近くにはこんなイラストも!スタッフさんの愛を感じます。
上映前にパンフを無事確保。表紙全体にハートのホログラム。凝ってます……!
俳優・製作陣のインタビューがぎっしりで、内容も充実していました。
平日のお昼ですが、アメリカ本国よりも早い異例の「最速公開」ということで2階コンセッションスペースは人でいっぱいです。緊張してきました……!
いよいよ入場!何が待ち受けているのやら……。
……と、こんな感じで休日の映画鑑賞を楽しみました!
『デッドプール&ウルヴァリン』最高の映画体験でした!